香港でクレープ?
さくらと知世は香港島でクレープらしきものを食べていますが、香港でクレープ屋ってついぞ見かけないんですよね〜。実はクレープではなく薄焼き餅菓子の一種なのではと、いつも一緒に香港に行ってる友人と言い合ったりもしたのですが…やっぱりクレープだよな〜。これが「雪苺娘(ゆきいちご)」だったら本当に香港にも売ってるんですけどねぇ…(^_^;)
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世の中に偶然は無い
「世の中に偶然は無いっちゅうんがクロウの持論やった。」と劇中でケロちゃんが言っていました。実はTV版でも「さくらとケロと不思議な先生」の回で、桃矢が「世の中には偶然なんてねえよ。」と言って観月先生が「あるのは必然だけね。」と返すエピソードがあったりします。これは放映時期が劇場版公開の少し前で、タイミング的に非常に微妙な会話となりました。
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飲茶屋とケロちゃん
飲茶屋のエピソードはケロちゃんの活躍の中でも非常に笑えるものなのですが、ここにもスタッフのこだわりを見ることができます。というのは、よくよく見ると分かるのですがケロちゃんがいつセイロの中に隠れたかというところです。雪兎さんが次から次へと注文を繰り返しさくらと知世が「ほえ〜」となっている時に、ほんの一瞬ケロちゃんがさくらの肩越しに顔を出しているのです。そしてさくらが「知世ちゃん半分ずつにしない?」と言っている時にイスにかけているバッグの口はしっかり開いています。つまり、その間にケロちゃんはセイロの中にもぐりこんでいたわけです。
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バードストリートは…
さくら達はバードストリートを見に行って事件に巻き込まれますが、もし劇中を1998年だとすると実はすでにバードストリートは無くなっていたりします。バードストリートにある小鳥屋や餌屋などは1997年に区画整理のために太子駅近くに新設された雀鳥花園(バードガーデン)に移転しました。一部のガイドブックなどでは8割くらいが移転したように書かれているものもありますが、2000年現在で残っているのはたったの二軒だけでした。すでに旧バードストリートは昔の面影は全く無くなっており、古い写真と見比べるとわずか二年なのに隔世の感があります。なお旧バードストリートのイメージは非常に正確に劇中に表されています。現在のバードガーデンだと狭さと暗さに欠け、映画のような雰囲気にはならなかったでしょう。
なお、実際の旧バードストリートはものすごく短い路地にあり、まっすぐ歩くと1分もかからないほどです。昔のように屋根がぶつかりそうなまでにひしめいていたとしても、映画のように走り回る広さは無かったでしょうね…。
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知世の気配り
知世はその育ちの良さも手伝って周囲に対して自然に気配りをしています。さくらが不審な鳥を追いかけていった時も桃矢や雪兎の存在が気になって追うのを躊躇し、しかも追いかける時もひとこと声をかけるのを忘れていません。とても知世らしいなあと思わせる振る舞いでした。
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井戸の周りに香港らしさ
さくらが古井戸にたどり着いた時ですが、ここでまた非常に香港らしい描写があります。それは建物の裏手に建築資材として「竹の足場」が転がしてあったことです。香港ではどんな高層ビルでも足場は竹で組まれます。そのためにいたるところでこの竹足場を見る事ができます。そこで、これが転がっているのはそれだけで香港らしさを感じることができるわけです。
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ちゃんと検疫とおったの?
ケロちゃんの面白エピソードのひとつ。ここは何度見ても吹き出してしまいます。やはりケロちゃんがハンドバッグに叩き込まれて金具でしっぽを挟むところがいちばん笑えるのですが、その前に苺鈴が「ちゃんと検疫とおったの?」というセリフも大いに笑えます。いつも「ぬいぐるみ」と莫迦にしている割には一応どーぶつ扱いはしているわけですね。
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ピークトラムに異常あり
びしょ濡れになったさくらが着替えるために小狼の実家に向かいピークトラムに乗るくだりがありますが、ここはけっこう疑問点が多いところです。というのも実際の香港では地理的にバードストリートからピークに行くよりもホテルに帰った方が近いからです。しかしこれには映画の中の地理として納得のいく説明がつきますのでこの際あえて無視します。(このへんは「実際の香港について」を参考にしてください。)
タイトルのピークトラムに異常というのは別にあります。というのはトラムに乗っている時にさくらが窓の外の景色を見ているのですが、これは『トラムの左側から見ている景色』なのです。と、これだけ書いても実際にピークトラムに乗った事がない人には意味が分かりませんので説明を加えますが、ピークトラムで山頂に登る時に街並みが見えるのは『トラムの右側』だけで左側では山肌しか見えないのです。
しかしこれも映画的に考えると納得のいく説明はつきます。トラムが出ているカットは山に登っていくところと、さくらが外を眺めているところ、そして山頂駅に着くところの3カ所登場しますが、このうち山に登るところと山頂駅に着くところで物理的に写真が撮れるのは登る方向から見て『左側』からだけなんです。反対側から写真を撮ろうとするとヘリか何かで空撮しなければなりません。なので資料写真が不足するわけです。ところが景色が見えるのは『右側』だけなので、ここだけ右側として描くと画面中での動き(右から左へと動いている)があべこべになり見ている者にあらぬ混乱を与えます。そのため現実を無視してあえて左側の窓から景色が見えているように描いたのだと考えられます。これは好意的な解釈ではありますが、大いに許される嘘だと思います。
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三人寄ればかしましい?
小狼の姉達はまあ映画を見たとおりのようです。母親があんな感じで、姉達があんな感じならばなるほど小狼の性格がああなのもまあうなづけます。しかし姉達、母親がああなのにどうやったらあそこまで軽い性格になれるのだろーか?(笑)
ところで小狼母が「泊まっていきなさい」と言ったとき、桃矢や雪兎をおもちゃにしていた姉達も「やったー!」と喜びますが、次の日の朝もしっかり桃矢達にぴったり張りついていました。まさか一晩中おもちゃにされてたのでは?という考えがフと頭をよぎってしまいました。そういや桃矢達の就寝シーンは1カットも無かったしなあ…。(あ、ここでHなこと考えた人は反省しましょうね☆)
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化けモンの親玉
「化けモンの親玉みたいやなあ」とは小狼母を見たケロちゃんの弁ですが、たしかにそれにたがわない実力はあったようですね。そしてそれをあえて否定しない小狼がとても微笑ましかったです。しかしこれで小狼の成績が悪かったらどうなっていたかと考えるとちょっと期待が、あ、いやいや。(^_^;)
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クロウ・カードを知る者
「クロウ・カードを持っていますね。」
小狼母はさくらを見るなりそう言いますが、そこからさくらが小さくうなづくカットまでにケロちゃんが入ったバッグや姉達におもちゃにされる桃矢らのカットが挿入されています。これはさくらが小狼母の問いに対して何げに周囲に聞いている者がいないかうかがっているように感じられ、非常に自然につながっているシーンだと思います。このへんにもスタッフの演出のうまさを感じます。
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キッカケ
「強い力は困難を引き寄せるキッカケとなることもあります。特にこの香港では。」
小狼母はさくらに対してこう言いますが、実は劇場で見ている時に2回ほどこのセリフの後に「キッカケって何?」と母親に尋ねている子供の声を聞きました。
小狼母の言葉はどれも難しめではあるのですが、小さなお子さまにはこのへんの単語が特に分からなかったようです。
ちなみに「キッカケ(切っ掛け)」とは「ある物事を始める手がかり」の事です。(^_^;)
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泊まっていきなさい
小狼母がさくらに対して「泊まっていきなさい」と言ったときに「やったー!」と喜んだのは、小狼の姉達だけではなく見ていたハタチ過ぎの野郎共もじゃないかと思う今日このごろ(笑)
まあそれはさておき、口当たりはやわらかいもののすでに命令調なあたりに小狼母のふだんの性格の強さがうかがい知れます。あの人にこう言われて断れるはずはないですね…。
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通知表を出しなさい
小狼母のいちばん怖いシーンです。いや、それが本当に怖いのは小狼だけか(笑)
小狼は姉達につっけんどんでCDドラマでも嫌そうに姉達の事を話していたほどですが、母親に対しては直立不動の姿勢を崩さないほどなのはよっぽど厳格に育てられたのだろうなと推測されます。たぶん、おしおきには体罰ならぬ魔法罰が与えられていると見た。これは怖い…。
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